野球哲学

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鯉太郎 ●会社員(53)      

野球哲学、この言葉は前田選手を語る時によく使われる。
今夜もNHKのサンデースポーツの紹介欄にそんな言葉を見つけた。
オフシーズンになって久しぶりの登場である。
正直、NHKに感謝である。
東京にいるとどうしても片寄った報道にしか接することができない。
今の日本はすべてがうわべだけの何の味気もない報道が殆どである。
前田選手のいままでを知っている私にとっては本当に味のある男である。
確かに今の不況の時代にはいろんな不安な、つらい思いをもって頑張っている人はごまんと入るはずではある。
そんな人々にとって前田選手は共鳴に値する存在である。
アキレス腱を切断しまたは傷め地獄を見た男の目はずっと先を見ていた。
謙虚にしかも優しい目をしていた。
決してもうおごりなんかは感じられない。
今の自分の状況のなかで野球をやれることを、そのことに対する感謝を素直に口にする、そんないい男の無事なシーズンを祈っておきたい。