D.T ●会社員 (53)
私の小学校低学年の頃のことである。
田舎だったこともあったのだろうか、それとも当時は当然だったのか、それ自体ははっきりとはしないが、夏休みに入る頃になるとその近隣の父兄が集まって、即席の「プール」を造ってくれた。
父兄たちは、川の中に入りサッカーボール大の石を積み上げていく。
川の流れをせき止めて、水遊び場の完成である。
足が川底に着くぐらいの深さではあったが、私たちにとっては、うれしいプールの出現であった。
川の水は透き通るように綺麗で、小魚と一緒に水と戯れたものである。
泳ぎと言うより水浴びのレベルではあったが懐かしい夏の思い出である。
川を流れる水のヒンヤリ感とにおいを思い出す。