演歌道 ●会社員 (49)
家族で初めてカラオケに行った。
これまでチャンスがなかった訳でもないがいままでは何となく家族の足並みも揃わず今に至っていた感じである。
私も最近の歌を歌ってみようと挑戦はするもののやはり最後は演歌に落ち着いた。
息子たちの歌を黙って聞いていたが息子たちはかなりの授業料を払ってきているようであった。
歌い慣れているし、聞かせどころも分かっているようである。
家族4人で2時間とにかく歌いまくった。
最後の5分間になって息子が私に最後の曲を選んでおくように促してきた。
一応親父を立ててくれると言う配慮であろう。
とっさに吉幾三の酒よを予約した。
終わっての帰り道、息子が私に言ってきた。
吉幾三の歌、ほんまもんだったよと。
やさしい息子になってくれたものである。