山根青眠 ●会社経営(52)
前田選手が2年ぶりにホームランを放った。
感極まるものがあった。
一昨年と去年のシーズンは見る者もつらいものがあった。
ライトの守備位置に向かう前田選手の後姿が苦悩していた。
万全ではない体を押して彼は足を引きずるように守備位置に散っていった。
彼の後姿を同じ思いで監督も見送っていたと思う。
打って、走って、守って、彼にとっての野球はいつも完璧を求めるものだった。
でも彼は言っていた。
自分の考えていた目標を一ランクも二ランクも落とさざると得ないと。
無念な思いが伝わって来ていた。
あの二年間に比べれば今年は少しは状況は良さそうではある。
前田選手が思う存分動ける一年であることを心から願っている。