宮元信蔵
ディスカバージャパン、全国で一大民族大移動が起こった。
国鉄を中心とした仕掛けの成果はかなりのものだったと思う。
学生の私たちにとって移動の為の宿舎はいわゆるユースホステルだった。
「行って来ます。」「ただいま。」
それがユースホステルに宿泊する私たちの決まった挨拶言葉だった。
一大ブームを楽曲で後押ししたのが、「いい日旅立ち」であり、「知床旅情」であったろうか。
我が大学の学園紛争も下火となり、我々も次の何かを求め始めていた頃のことだった。
日本全国活気に溢れていた頃のことだったと、今そんな風に思い返している。
狭い日本、でもそこには色んな人のいろんな営みがあったはずだし、そして現実に今もそれは続いているのである。