満貫 ●会社員(37)
あの澤崎が帰ってきた。
広島のマウンドに帰ってきたのである。
澤崎と言ってもどれだけの人が覚えているのだろうか。
97年の新人王を取った選手である。
でも勝負の世界は厳しいものである。
常に勝ち続けるしかない世界である。
2000年オフにはひじの手術をして、あとでさらに再手術しているはずである。
私はこの2年彼の姿をマウンドに見ることができなくて心配していた。
それがこの終盤になって一軍に上がってきたのである。
2年間のリハビリに耐えて、その勇姿をマウンドに見せてくれた。
私は素直に嬉しかった。
彼の投げる姿には躍動感があった。
投げられることを本当に喜んで、それを身体全体で表現しているようにみえた。
残り試合に投げれるだけ投げて、ぜひ来季のチームを引っ張っていって欲しい。
彼なら出来る、一度地獄をみた男である。
彼にもあの言葉を贈りたい。
「つらいリハビリに耐えてよく頑張った!感動した!」野球の見方、応援の仕方、奥深くなっていって当然である。