瓦版 ●会社員 (43)
年末近くになるとそんなことが話題に上がってくるものだが、この点に関しては99パーセント決定と言っていいだろう。
今までそれにあたる候補者も多々あったと思うのだが、ここに来て決定的な人物が登場してきた。
いまさら言うまでもないことだが、あの田中耕一氏で確定と言うことである。
たぶん誰も異論のないところであろうと思う。
43歳、一民間企業に勤める会社員。
いままで特別目立った存在でもなかったのであろうが、ここに来て、ノーベル賞の受賞決定、文化勲章受賞その他諸々の賞を受賞と賑々しい。
それだけならここまで世の中もフィーバーしなかったかも知れないが、どう見ても20年ぐらい以前までは世の中でも見かけられたサラリーマンの趣を持ち続けているからかも知れない。
ただただ自分の仕事に打ち込む、そんな姿を思い出してしまう。
カッターシャツの袖をたくし上げて熱っぽく仕事に打ち込む、そんな姿がかっこういいと言われていたころの仕事場の風景を思い出してしまうのである。
時代も変わり、かっこう良さも変わって来たなかでの田中氏の登場は我々が忘れていたものを思い出させてくれるいい機会になればと感じてしまう。
各方面の最前線で日夜汗を流して働く人たちに救いの光を放つものであれば田中氏の功績はもっと大きなものになると考える。