斎藤 ●銀行員 (49)
私がまだ25歳のころだった。
父から言われた言葉だった。
人生なめるなと。
当時は普通にやっていてすべてがうまく行っているようだった。
自分の力でもないのに、ただ大手の一会社員にしか過ぎなったのに。
ただあの頃はすべてがあのままで過ぎていくような錯覚に陥っていた。
それから波乱?
の人生が始まった。
そんな時はじめて昔父親から言われた言葉を思い出した。
でもそれからも何かにつけて周りとぶつかりながら生きてきた。
そんな自分も今は少しだけ変わった様に思える。
今になってやりたいこと、知りたいことが一杯出てきた。
一生のなかではどう考えても時間が足りなくなってきた。
そんな事を考えていたら、自分のことが実寸大で見えるようになってきたように思える。
他人の言うことを素直に受け入れられる気持ちが大事なんだなんて今では分かったような気でいる。