「チョーク投げの名手」

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3年B組  ●会社員 (37)

小学生の頃、私の担任の先生はチョーク投げの名手だった。
私語をしていたり、ボケッとしてたりすると不意にチョークが飛んできた。

それも不思議とコントロールが良くて標の生徒の胸元に命中していた。
そんなある種の緊張感の中で私たちは授業を受けていた。

何か仕出かすと授業が終わってから、校庭の片隅で水の入ったバケツを二つ両手で持たされて、罰として立たされたこともあった。

先生が厳しかったのか、私たちの悪さが度を越していたのか、今の記憶の中では判断のしようがないが、どう考えても分は先生の方にあったと思う。

そんな悪がきもいつの日か年を重ね、他人に説教するまでになっている。
あの時の先生がもし目の前にいたらどう言って私に声をかけてくれるのだろうか。
楽しみな空想に今陥っている私である。