祐衣 ●主婦(50)
日本人はプレゼント好きだと思う。
昔からあるお中元・お歳暮は虚礼などと呼ばれて久しいが、いっこうに無くなる気配はない。
それに加えて、誕生日・バレンタインデー・ホワイトデー・クリスマス・母の日・父の日etc。
機会を捉えてはプレゼントのやり取りをしている。
4人家族の我が家で、全ての行事をしようとすれば、毎月何がしかの品物を買い、誰かにプレゼントをしているか、誰かからプレゼントを貰っている。
プレゼントは品物に気持ちを添えて、相手に渡すのが本来の意味だと思うので、品物を選ぶ時には相手の顔や趣味を思い浮かべ、日頃欲しいと言っている物の中から選ぶ。
渡した時に喜ぶ顔が見たいので、品物が決定するまでには時間が掛かる。
期待通りの笑顔が浮かばなくても、それは私の選択ミスだったと思うようにしている。
プレゼントのやり取りで、大きく尊重しなければならないのは、貰う方の気持ち。
決してあげるほうの気持ちではない。
貰って、持ち重りになるような物を送らないほうが良いようだ。
日本人は義理堅い。
貰えば返さねばと思う人が大半。
バレンタインデーのお返しのホワイトデーが盛んなのは、そんなお返しの気持ちが大きいからではないだろうか。
義理で贈ったバレンタインデーのチョコのお返しに、義理でホワイトデーのお返しをする。
そんなやり取りが嬉しい人も確かにいるのだろう。
他人に気にしてもらえるだけで嬉しかったりするから。
BUT 義理であげたチョコのお返しがなかったといって怒るのは筋違い。
文頭に書いた「日本人はプレゼント好き」と言う言葉は訂正しないといけないだろう。
日本人は品物のやり取り好きと。
プレゼントやギフトは本来「見返りを期待しないで一緒に喜びを分かち合う」と言う行為を差す言葉だから、お返しや感謝を期待してのプレゼントは贈らないほうが無難だと思うのは、私だけだろうか。