祐衣 ●主婦(51)
最近、神田川の歌詞が頭の中を通りぬける。
18歳の青春時代にはやった曲だが、歌詞の内容は自分の生活実感とはかけ離れたものだった。
一人暮らしをしたこともなく恋人もいない当時、イメージだけで歌を楽しんでいた。特に「あなたのやさしさが怖かった」の歌詞は意味不明。
やさしいことが怖いなんてありえない。やさしいことは良いことじゃない。
何で怖がるの。
などと単純だった。
人生経験を重ねうち、やさしさは怖いことだと実感することが多い。
誰しも特に好意を持って欲しい人には、やさしく接するだろう。
特に恋人ともなれば、無理難題も聞いてしまう。
気が付いたときには見せ掛けのやさしさにがんじがらめ。
などという経験はないだろうか。
うーん神田川って意味の深い歌だったんだ。
今頃こんなことに気が付くなんて私の幼さが恨めしい。
BUT 今までそんなひどい経験をしてこなかった人生は、やはり幸せなんだと思う。