「小さい頃のヒーロー」

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やまちゃん  ●会社員(52) 

私の小さい頃のヒーローと考えてみると、やはり、その格好よさから言っても
ハリマオになるように思う。
本当は他にもあったのかも知れないが、すでに記憶の外のこととなってしまった。

白いターバンにサングラス、さっそうと馬を走らせる姿はもう憧れそのものであった。
あのサングラスの下にどんな顔が隠されているのかなんてことも友人達と話し合ったものだった。

男の子と言うのはやはり強くて格好いい勇者に憧れるものである。
弱い者を助け、悪者をくじく。
単純な世界だった。

♪轟きわたる雄叫びは
  正しい者の味方する
   ハリマオ ハリマオ 
    僕らのハリマオ♪

でも実際の社会はそう単純ではなかった。
正しい者、その反対側にある悪者、時として、正しい者が悪者に、悪者が正しい者にと。
今どきハリマオがいたら困っていたかも知れない。